AIログの保存範囲:本文と使用量を分けて顧客への説明を決める
AIログは本文と使用量を分けて保存するかどうかを決め、実際に記録を残せる期限と調べられる範囲を顧客に伝えます。
この記事の要点
- AIに渡した本文と使用量を分けて決める
- 調査の受付期限を、記録の保持期限に合わせる
- 顧客には保存先と調べられる範囲を伝える
全体像図を準備中
目次
本文と使用量は別々に保存を決める

A&Aの考え方
AIログとは、AIを呼び出した際のやり取りや利用状況を残す記録です。顧客資料の本文を残すかどうかと、使用量を残すかどうかは、分けて決めます。本文を保存しない場合は、後で確かめられることも限られます。
仮想例
たとえば、記帳代行の会社が、顧客の請求書から日付や金額をAIで読み取るとします。顧客から「渡した資料はそちらに残りますか」と聞かれました。これは仮想例で、A&Aの顧客実績ではありません。
出典に基づく事実
AIへの呼び出しを中継するCloudflareのAI Gatewayには、本文の保存だけを止める設定があります。入力と応答の本文を保存せず、使用量、モデル、費用、所要時間などを記録できます。
出典に基づく事実
運用担当へ渡す設定名は「cf-aig-collect-log-payload: false」です。対して「cf-aig-collect-log: false」は、使用量を含む記録全体を止めます。後者を指定すると、本文だけを対象にする設定より優先されます。
A&Aの考え方
この記事を書いているAutomate & Augment(A&A)は、まず調査の目的を分けることを勧めます。「どの呼び出しに費用がかかったか」と「なぜ金額を読み違えたか」では、必要な記録が違うからです。
A&Aの考え方
使用量だけなら、残った記録から処理の費用や所要時間を調べられます。一方、その記録から当時の入力文や誤った回答を読み直すことはできません。元の請求書を保存していても、AIへ渡した文面と同じとは限りません。
A&Aの考え方
誤回答の内容を後日確かめる必要が強ければ、必要な本文を、承認済みの場所に限って残す選択もあります。その場合は、保存する項目、見られる担当者、消す期限を別に決めます。本文を残さない方針が、どの場合にも正解とは考えません。
A&Aの考え方
この区別は、Cloudflareの仕組みを自社の業務に当てはめた提案です。いつも使うAIの画面や別の連携で同じ設定ができるとは限りません。外注先には、本文を保存しない設定でテストし、使用量だけが残るかまで確認を頼みます。
調査は記録が残るうちに受け付ける

A&Aの考え方
調査を受け付ける期限は、必要な記録が消える前に担当者が確認できる日までにします。記録を残せる最後の日を受付の締切にすると、連絡を受けてから調べる時間が残らないことがあります。
出典に基づく事実
Cloudflareでは、2026年9月24日以降に初めてGatewayを作った新規顧客に、記録を保存する仕組みであるWorkers Logsの料金と保持の規則が適用されます。それ以前に作った顧客には従来の記録方式が適用されます。
出典に基づく事実
2026年11月1日時点のWorkers Logsの保持期間は、無料プランで3日、有料プランで7日です。同じページには、2026年12月1日から別の料金体系へ移る告知もあります。
A&Aの考え方
そのため、3日や7日をすべてのAIサービスに共通する保存期間として説明することはできません。
A&Aの考え方
自社にどちらの記録方式が適用されるか、実際にいつ記録が消えるかを確かめてから、顧客に伝える期間を決めます。長期にわたる約束では、仕様の変更に合わせた見直しも必要です。
仮想例
仮の記帳代行会社が、この7日間保存される記録だけで、月末に前月分を調べようとしても、古い処理の記録は残っていません。月次の調査が必要なら、調査に必要な項目を別の承認済みの場所へ残すか、問い合わせを受ける運用を変える必要があります。
出典に基づく事実
保持期間内でも、全文が残るとは限りません。Workers Logsは1件256 KBを超える記録を切り詰めると説明しています。また、1日50億件の上限を超えた場合は、その日の残りの記録は1%だけを抽出します。
A&Aの考え方
50億件という上限が、小さな会社で普段から問題になるとは考えません。それでも、保存期間と、記録が欠けずに残っているかどうかは、別の条件です。本文が切れていないか、設定によって一部だけを記録していないかは、調査について顧客に説明する際に確認する項目です。
A&Aの考え方
別の場所への保存を増やせば、保存費用に加えて、誰が見られるかや、いつ削除するかを管理する手間も増えます。
A&Aの考え方
使用量だけを残す案、必要な本文も別の場所に保存する案、問い合わせを早めに受け付ける案を、実際に必要な調査と照らして選びます。ここでは費用削減の効果は測っていません。
| 保存の選択 | 残る記録 | 後で確かめられる範囲 |
|---|---|---|
| 中継で本文も保存する | 入力・応答と使用量 | 保存された本文と利用状況。欠落や期限は別途確認 |
| 中継で本文を保存しない | 使用量やモデルなど | 利用状況。当時の本文はこの記録から読めない |
| 中継の記録全体を止める | この中継ログには残らない | この記録からは調査できない。外部保存は別途確認 |
保存先ごとに調べられる範囲を伝える

A&Aの考え方
顧客には、保存先ごとに、何を残すかと何を調べられるかを伝えます。「AIの本文は保存しません」という一文だけでは、どの場所の記録を指すのかが伝わりません。
出典に基づく事実
AI Gatewayの文書は、本文保存などの指定が制御するのは、AI Gatewayが保存する記録だと明記しています。外部へ記録を送るLogpushの出力は、その指定では変わりません。
A&Aの考え方
この設定を確認しただけで、AI提供者や自社アプリも本文を残さないとは判断できません。運用担当には、中継の記録、外部への出力、自社側の保存を分けて確認してもらいます。分からない保存先は、確認待ちと記します。
A&Aの考え方
保存の方針をまとめる表には、保存先、本文の有無、使用量の有無、保持期限、調べられないことを並べます。技術の項目を全部載せるためではありません。顧客への説明と、運用担当が設定する内容が同じ範囲を指すようにするためです。
仮想例
仮想例の説明文は、「AIへの中継記録には資料の本文と回答を保存せず、使用量を残します。利用状況は残っている記録で調べますが、当時の本文を読み直して誤回答を確かめることはできません」となります。別の保存先や調査の受付期限については、確認できた条件を添えます。
A&Aの考え方
この説明では、元の請求書を通常の業務で保管するかどうかも、AIの中継記録を残すかどうかとは分けて扱います。本文を保存しない設定を入れたことを、元資料や過去の記録まで削除した証拠にはしません。過去分の削除が必要なら、対象と実施結果を別に確認します。
A&Aの考え方
運用担当から受け取るのは設定画面だけでなく、個人情報を含まないテスト入力と、その処理後に残った記録です。本文は残らず、使用量は残るか、外部の保存先にも同じ説明が当てはまるかを確認する材料にします。これはA&Aの確認方法の提案です。
A&Aの考え方
出典はいずれも提供元の製品文書で、この方針表の効果を検証したものではありません。法律による保存の義務や、顧客との契約条件についての判断も、本稿の対象外です。表で分かるのは、現在の設定で説明できる範囲と、確認が残る場所です。
保存する内容と調査の限界をそろえる
A&Aの考え方
AIに渡した本文と使用量は、調査の目的に合わせて、それぞれ保存するかどうかを決めます。
A&Aの考え方
調査の受付期限は、記録の保持期限だけでなく、担当者が確認する時間も考えて決めます。
A&Aの考え方
保存先ごとに残る内容を確かめ、顧客には調べられることと分からないことを伝えます。
AIに渡した本文と使用量は、調査の目的に合わせて、それぞれ保存するかどうかを決めます。 調査の受付期限は、記録の保持期限だけでなく、担当者が確認する時間も考えて決めます。 保存先ごとに残る内容を確かめ、顧客には調べられることと分からないことを伝えます。
よくある質問
本文を保存しない設定で、過去の記録も消えますか?
過去分まで消えたとは判断できません。紹介した指定は、呼び出しごとの保存を制御するものです。過去の記録の削除は別に確認し、顧客には今後の保存方針と既存データの扱いを分けて説明します。
使用量だけの記録で、請求金額を完全に照合できますか?
それだけで完全に照合できるとは限りません。保持期限や記録の欠落に加え、どの処理と費用が対応するかも確認が必要です。使用量の記録があっても、実際の請求書との照合は別に必要です。
本文を残さなければ、AIの学習にも使われませんか?
そのようには判断できません。ここで扱った設定は中継サービスの記録の保存を制御します。AI提供者側の保存や学習利用は、利用するサービスと契約の条件を別に確認する必要があります。
出典・編集情報
記事の調査で確認した一次資料です。資料の公開・更新時期と、調査時の確認日を分けて記載しています。
- Logging · Cloudflare AI Gateway docs
Cloudflare · Publication date not stated; updated 2026-10-26
確認日 2026-11-01 - Workers Logs · Cloudflare Workers docs
Cloudflare · Publication date not stated; updated 2026-10-12
確認日 2026-11-01