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商談後のフォローをAIで試す:1週間で測る時間と約束漏れ

商談後のフォローは、AIに下書きを任せて1週間試し、送るまでの時間と約束漏れを測ってから、続けるかを決めます。

この記事の要点

  • AIに任せるのは、商談のメモからフォローの下書きを作るところまで
  • 下書きは、こちらの約束と相手の希望を分ける形で書かせる
  • 録音を使うかと、送信前に見る4項目を、試す前に決める
  • 1週間の商談で、送るまでの時間と約束漏れを数えて、続けるか見直すか決める
商談後のフォローは、AIに下書きを任せて1週間試し、送るまでの時間と約束漏れを測ってから、続けるかを決めます。
この記事の要点を図にしたものです。
目次

AIに任せるのは、フォローの下書きを作るところまで

A&Aの考え方

商談後のフォローでAIに任せるのは、商談のメモからメールの下書きを作るところまでです。商談後のフォローとは、商談の後に、話した内容と次の約束を相手へ送る連絡のことです。

A&Aの考え方

送るかどうかと、何を約束として書くかは、社長が決めます。顧客に届いた文面は、そのまま会社の約束として読まれるからです。

出典に基づく事実

世界で事業を営む大手金融会社 Morgan Stanley は、2024年6月に、面談の後のメールの下書きまで作るAIのツールを発表しました。顧客の同意を得て面談のメモを取り、次にやることを書き出すツールです。

Morgan Stanley ↗

出典に基づく事実

面談が終わると、ツールが要点をまとめ、メールの下書きを作ります。担当者はその下書きを直して送ります。送るかどうかは担当者が決め、記録は顧客の情報を管理する仕組みに残ると、発表は書いています。

Morgan Stanley ↗

出典に基づく事実

AIを開発する会社 Anthropic も、AIの仕組みを組む人向けの資料で、いちばん簡単な形から始めるよう勧めています。複雑な仕組みを足すのは、必要になった時だけです。

Anthropic ↗

A&Aの考え方

この記事を書いている Automate & Augment(A&A)は、この形なら、社長が自社の商談で1週間だけ試せる大きさだと考えています。社長が確かめずにAIが送る形を考えるのは、下書きで1週間試した後です。

A&Aの考え方

ただし、商談の直後に社長が自分で短いメールを送れているなら、AIの下書きを直す手間の方がかえってかかります。その場合は、試す前に、今の送り方で何に困っているかを確かめます。

下書きは、約束と相手の希望を分ける

A&Aの考え方

下書きは、こちらの約束と相手の希望を分ける形で、AIに書かせます。商談の会話には、約束と希望と、まだ決めていない検討中の案が混ざっているからです。

仮想例

たとえば商談で、相手が「今のデータを移せるなら、来月から使いたい」と話したとします。社長は「金曜までに、移せるかどうかを確認します」と答えました。

仮想例

この場合、こちらの約束は「金曜までに、移せるかどうかを答える」ことだけです。来月から使うのは相手の希望で、データを移す作業はまだ検討中の案です。

仮想例

下書きに「来月から使えます。金曜にデータを移します」と書かれていたら、読みやすくても送れません。確かめていない納期を、会社の約束にしてしまうからです。

A&Aの考え方

そこでAIには、下書きの前に、こちらの約束、相手の希望、検討中の案の3つの欄に分けて書き出させます。メールの本文では、約束の欄にあることだけを約束として書きます。

A&Aの考え方

どの欄に入れるかは、誰が、いつまでに、何をすると言ったかで分けます。社長が期限を付けて引き受けたことは約束、相手が「〜したい」と話したことは希望です。「〜できるなら」のように、まだ決まっていない条件の付いた話は、検討中の案に入れます。

A&Aの考え方

メモに根拠の無いことは、AIに自然な文で埋めさせず、「未確認」と残させます。そうすれば、社長は直す所をすぐに見つけられます。

出典に基づく事実

Anthropic の同じ資料は、AIの処理をいくつかの段に分けると、途中の段に確かめる所を置けると書いています。

Anthropic ↗

A&Aの考え方

3つの欄への書き出しと下書きを分けるのは、その間で社長が約束の欄を確かめられるようにするためです。A&A は、ここを人が見る所と考えます。

例の商談の会話を分けた形(仮の例。A&Aの設計案)
会話の中身例の商談ではメールでの書き方
こちらの約束金曜までに、移せるかどうかを答える約束として書く
相手の希望来月から使いたい約束としては書かない
検討中の案今のデータを移す作業約束としては書かない
メモに根拠の無いことデータを移す日「未確認」と残す

録音を使うかと、送信前に見る4項目を先に決める

A&Aの考え方

試す前に、録音を使うかと、送信前に見る4項目を決めておきます。試している途中で決めると、AIに渡すものが商談ごとに変わり、1週間の数字を比べられなくなるからです。

A&Aの考え方

録音を使うなら、相手に録音してよいかを聞いて、了解を取ります。録音を誰が聞けるか、どこに置き、いつ消すかも自社で決めます。

A&Aの考え方

録音を使わない形もあります。商談が終わったらすぐ、社長が約束と相手の希望を3行ほどメモし、それをAIに渡します。入力が短くても、あとで何を約束したかを確かめられれば足ります。

A&Aの考え方

どちらにするか迷う時の目安は、あとに残る手間です。録音を使わない形は、録音より情報が少ない分、約束の欄を社長が確かめる手間が残ります。録音を使う形は、相手の了解を取る手間と、録音の扱いの決まりが要ります。

A&Aの考え方

送信前に見る4項目は、金額、範囲、期限、担当です。社名の書き方や言い回しより先に、この4つが商談と合っているかを見ます。

営業役が言い回しを整えた下書きを差し出す横で、経営者は送る前に見る金額・範囲・期限・担当の四項目を一つずつ確かめる場面

A&Aの考え方

金額は、金額を決めていない会話から、金額が言い切られていないかを見ます。範囲は、頼まれていない作業が、こちらの宿題に入っていないかを見ます。期限は、「確認する日」が「作業する日」に変わっていないかを見ます。担当は、次に連絡する人と、調べる人が書かれているかを見ます。

A&Aの考え方

前の節の例で「金曜にデータを移します」と書いた下書きは、範囲と期限の両方が商談と合っていません。4項目を言い回しより先に見るのは、こうした食い違いが、届いた時点で会社の約束として読まれるからです。

A&Aの考え方

送ったメールは、そのときの文面のまま案件の記録に残します。あとで見積もりと食い違っても、どこで条件が変わったかをたどれます。

1週間で、送るまでの時間と約束漏れを数える

A&Aの考え方

続けるかは、1週間の商談で、送るまでの時間と約束漏れの2つを数えてから決めます。要約の出来は、ここでは数えません。

A&Aの考え方

送るまでの時間は、商談が終わった時刻から、フォローのメールを送った時刻までです。約束漏れは、商談で出た約束のうち、メールに載らなかったものの数です。

A&Aの考え方

今のやり方で送るまでの時間は、先月の予定表と送信済みのメールを並べれば、見当が付きます。今のやり方での約束漏れの数は、記録が残っていないことが多いので、試す週から数え始めます。

仮想例

たとえば、週に商談が6件ある会社だとします。1件ごとに、終了時刻、送信時刻、商談で出た約束の数、メールに載らなかった約束の数を表に書きます。社長が下書きを直した時間も書いておきます。

出典に基づく事実

Morgan Stanley の発表には、メモ取りを任せたことで、1回の面談で約30分浮いたという担当者の声が載っています。

Morgan Stanley ↗

A&Aの考え方

ただ、これは会社自身の発表に載った1人の声で、測り方は書かれていません。自社で浮く時間は、自社の表で確かめます。

A&Aの考え方

1週間の後、送るまでの時間が今より縮み、約束漏れが出ていなければ、次の月も続ける価値があります。直す時間が長く、送るまでの時間が縮まないなら、下書きの頼み方か、メモの取り方を見直します。

A&Aの考え方

受注が増えたかは、1週間では分かりません。フォローを早く送れた商談は、もともと相手の関心が高いこともあるからです。1週間で決めるのは、続けて試す価値があるかまでです。

A&Aの考え方

費用と比べる時は、浮いた社長の時間、下書きを直した時間、ツールの月額を並べます。営業代行や採用の予算と比べるのは、その数字がそろってからです。

まとめ

営業役が商談後のフォローの下書きを持ち、経営者が約束と相手の希望を分けて、送る前に4項目を確かめる場面

A&Aの考え方

商談後のフォローでAIに任せるのは、商談のメモから下書きを作るところまでです。

A&Aの考え方

下書きでは、こちらの約束と相手の希望と検討中の案を分けて書かせます。

A&Aの考え方

試す前に、録音を使うかと、金額・範囲・期限・担当の4項目を決めます。

A&Aの考え方

1週間の商談で送るまでの時間と約束漏れを数え、続けるか見直すかを決めます。

商談後のフォローにAIを入れるかは、下書きだけを任せた1週間の数字で決めます。試す前に録音を使うかと送信前に見る4項目を決めておき、続けるかの判断は送るまでの時間と約束漏れの2つから出します。

よくある質問

録音しない商談でも、AIの下書きは使えますか。

使えます。商談が終わったらすぐ、社長が約束と相手の希望を数行メモし、それをAIに渡します。録音より情報が少ない分、約束の欄を社長が確かめる手間は残ります。

社内への作業の割り振りも、同じ下書きで済みますか。

顧客へのメールと社内の作業は、同じ約束から別々に作ります。顧客へのメールに、社内向けの事情が混ざるのを防ぐためです。社内への渡し方は「AI議事録を次の作業につなぐ:ツールより先に決める4つのこと」で扱っています。

どのツールから試せばよいですか。

ChatGPTのような対話型のAIに、商談のメモと、3つの欄で書き出す指示を渡すだけでも試せます。会議の録音から下書きまで作る専用のツールを比べるのは、1週間の数字を見た後です。

出典・編集情報

記事の調査で確認した一次資料です。資料の公開・更新時期と、調査時の確認日を分けて記載しています。

  1. Morgan Stanley Wealth Management Announces Latest Game-Changing Addition to Suite of GenAI Tools

    Morgan Stanley · 2024-06-26

    確認日 2026-10-23
  2. Building effective agents

    Anthropic · 2024-12-19

    確認日 2026-10-23

編集方針

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