AIで顧客名簿を一括更新:空欄・置き換え・削除を分ける4手順
AIで顧客名簿を一括更新するなら、欄ごとに残す・置き換える・消すを書き分けます。
この記事の要点
- AIの変更票に、欄ごとの意図を書く(残す・置き換える・消す)
- 消す欄は空欄で渡さず、担当者が別の手順で消す
- 関心商品など複数選択の欄は、足す・置き換える・外すを選ぶ
- 反映の後に顧客管理ソフトの値を読み、変更票と照らす
全体像図を準備中
目次
変更票には欄ごとに残す・置き換える・消すを書く

A&Aの考え方
顧客名簿の変更票とは、顧客管理ソフトに反映する前に、顧客ごと・欄ごとに何をどう変えるかを並べた表です。この記事では、AIに作らせる更新用の表をこう呼びます。
A&Aの考え方
AIに古い部署名や関心商品を点検させると、更新用の表に空欄が並びます。記載が見つからなかった欄も、古いので消したい欄も、表の上では同じ空欄です。空欄を見ただけでは、どちらの意味かを読み分けられません。
A&Aの考え方
この記事を書いているAutomate & Augment(A&A)は、変更票に意図の列を足すことを勧めます。意図は、残す・置き換える・消すの3つです。消すとは、今の値を空にする(削除する)ことです。関心商品のように選択肢を複数入れる欄では、足すと外すも使います。
A&Aの考え方
変更票の列は、対象の顧客と記録のID、欄の名前、今の値、意図、変更後の値、根拠、反映後の値です。AIが埋めるのは、反映後の値より前の列です。反映後の値は、顧客管理ソフトに反映した後に書きます。
仮想例
たとえば、AIが顧客3件の記録を点検したとします。実在の顧客ではなく、仮の例です。顧客Aは、名刺にも問い合わせの履歴にも部署の記載がありませんでした。顧客Bからは、部署が変わったと本人から連絡がありました。顧客Cの関心商品には、販売を終えた古い機種が残っていました。
仮想例
変更票では、顧客Aの部署を「残す」とし、変更後の値は書きません。顧客Bの部署は「置き換える」とし、新しい部署名と、連絡のメールを根拠に書きます。顧客Cの関心商品は「外す」とし、古い機種だけを外して、ほかの関心商品は残します。
A&Aの考え方
AIが記載を見つけられなかったことは、今の値が間違っている根拠になりません。A&Aは、記載が見つからない欄は「残す」を既定にし、置き換えと消すには根拠の列を必ず埋めさせることを勧めます。
消す欄は取り込みに入れず、担当者が別に消す

A&Aの考え方
意図が「消す」の欄は、取り込みの表に空欄で入れても消えません。担当者が別の手順で消します。
出典に基づく事実
顧客や商談の記録を管理するソフトのHubSpotには、取り込みという機能があります。表計算のファイルを読み込み、顧客の記録を作ったり直したりする機能です。取り込みのファイルの作り方を説明する公式ヘルプは、取り込みは表の空欄を無視すると書いています。
出典に基づく事実
既存の記録にすでに値がある場合も、空欄ではその値を消せない、とヘルプは書いています。既存の値をまとめて消すには、値を手で編集するか、ワークフローの「Edit records」という操作を使うよう案内しています。
出典に基づく事実
一括編集を説明する別の公式ヘルプは、ワークフローという機能でも、複数の記録の欄の値をまとめて設定できると書いています。ただし、ワークフローを使うにはProfessionalかEnterpriseの契約が要ります。
A&Aの考え方
A&Aは、これを「取り込みの表では空欄は一つの意味しか持てない」と読みます。取り込みの空欄は、いつも「この欄は触らない」です。消したい値を空欄で渡すと、古い値はそのまま残ります。担当者は消したつもりで、次の作業に進んでしまいます。
A&Aの考え方
そこで、意図が「消す」の行は、取り込み用の表から外します。担当者に別の一覧として渡し、担当者が根拠を見てから消します。ProfessionalやEnterpriseのような上位の契約が無い会社では、手で消す件数がどれくらいになるかを、反映の前に数えておきます。
A&Aの考え方
逆に、残す行は空欄のまま取り込めます。HubSpotの取り込みでは、空欄の欄は今の値を残すからです。ただし、これはHubSpotの取り込みの挙動です。ほかの顧客管理ソフトや、AIから直接書き込む連携でも、空欄が同じ意味になるとは限りません。使う経路の仕様を確かめます。
A&Aの考え方
選んだ複数の記録の同じ欄を一度に直す一括編集も含め、HubSpotでの反映のしかたを表にまとめます。
| 変更の意図 | HubSpotでの反映のしかた | 実行する人 |
|---|---|---|
| 残す(記載が見つからない) | 取り込みの空欄は無視され、今の値が残る | 担当者の確認なしで取り込める |
| 置き換える(文字列・単一選択) | 取り込みか一括編集で新しい値にする | 担当者が根拠を見て反映する |
| 消す | 空欄では消えない。手で編集するかワークフローを使う | 担当者が根拠を見て消す |
| 複数選択から外す | 一括編集の外す操作で反映する | 担当者が今の値と見比べて反映する |
| 複数選択を全部置き換える | 一括編集の置き換える操作で、書き漏らした選択肢は消える | 担当者が残す選択肢を確かめて反映する |
| 複数選択に足す | 取り込みは先頭にセミコロン、一括編集は足す操作 | 担当者が確かめて反映する |
複数選択の欄は足すか置き換えるか外すかを選ぶ

A&Aの考え方
関心商品のように選択肢を複数入れる欄は、足すか、全部置き換えるか、一部を外すかを、行ごとに決めて反映します。この記事では、こうした欄を複数選択の欄と呼びます。
出典に基づく事実
HubSpotには、選んだ複数の記録の同じ欄を一度に直す、一括編集という機能もあります。一括編集のヘルプは、文字列や単一選択の欄では、新しい値が今の値を上書きすると書いています。
出典に基づく事実
取り込みでも、書き方で結果が分かれます。取り込みのヘルプは、複数の値を入れるときは、値をセミコロンでつなぐと書いています。先頭にもセミコロンを付けると、今の値を上書きせずに足す、とも書いています。
A&Aの考え方
A&Aは、先頭のセミコロンが無い行は今の値の上書きになると読みます。顧客Cで古い機種だけを外すつもりの行に、残す関心商品を書き漏らすと、ほかの関心商品まで消えます。表の上では、わずかな書き方の違いです。
A&Aの考え方
顧客Cのように1つだけ外す行は、一括編集の外す操作で反映する方が安全です。取り込みで置き換えるなら、残す選択肢を全部書いた値を、担当者が今の値と見比べてから流します。AIには、外す選択肢と残す選択肢を、両方とも変更票に書かせます。
A&Aの考え方
置き換えは、欄の中身を全部新しい値にする操作です。一部を外したい行と、欄全体を新しい値にしたい行を、意図の列で分けておきます。
反映の後に顧客管理ソフトの値を読み、変更票と照らす

A&Aの考え方
変更票が完成したことと、意図した値が顧客管理ソフトに残ったことは、別に確かめます。反映の後に顧客管理ソフトの値を読み、変更票の反映後の値の列に書いて照らします。
出典に基づく事実
取り込みで既存の記録を更新するには、記録ごとに一意の識別子が要る、とヘルプは書いています。HubSpotが記録ごとに振る番号である記録のIDは、どの記録でも使えます。顧客の記録なら、メールアドレスも使えます。
A&Aの考え方
A&Aは、照らすときの単位も、この識別子にそろえることを勧めます。変更票の各行に記録のIDを持たせておけば、反映後に書き出した値と、1行ずつ突き合わせられます。突き合わせ自体は、AIに任せられます。
A&Aの考え方
照らして違いが出た行は、担当者に戻します。照らすときに見る違いは、残すはずの値が消えた行、置き換えたはずの値が古いままの行、外したはずの選択肢が残った行の3つです。
A&Aの考え方
値が変わった後に動く自動処理がある会社は、値の確認だけで完了にしません。たとえば関心商品に応じて案内のメールを送る設定があるなら、外した商品の案内が止まったかも確かめます。
A&Aの考え方
一括編集のヘルプには、直した値を取り消す方法は書かれていません。反映の前の値を変更票に残しておくことが、戻すときの手がかりになります。
A&Aの考え方
名簿が数十件で、変更のほとんどが置き換えなら、担当者が画面で1件ずつ直す方が早いこともあります。意図の列が役に立つのは、消す行や複数選択の行が混ざる更新です。同じ人の記録が複数ある場合の扱いは、関連記事「顧客名簿の名寄せをAIで:統合の前に本人と確かめる3つの手順」で扱っています。
AIの変更票に、欄ごとの意図を書きます。記載が見つからない欄は残し、置き換えと消すには根拠を付けます。消す欄は空欄で渡さず、担当者が別の手順で消します。HubSpotの取り込みでは、空欄は今の値を消しません。関心商品など複数選択の欄は、足す・置き換える・外すのどれで反映するかを選びます。反映の後に顧客管理ソフトの値を読み、変更票と照らします。
よくある質問
HubSpotの取り込みで、空欄にすれば古い値は消えますか。
消えません。取り込みのヘルプは、取り込みは空欄を無視し、既存の値を空欄では消せないと書いています。まとめて消すには、手で編集するか、ワークフローの操作を使います。
上位の契約が無い場合、値をまとめて消せますか。
ワークフローは使えないので、ヘルプが挙げる方法のうち、手で編集する方法になります。ワークフローにはProfessionalかEnterpriseの契約が要るとヘルプは書いています。手で消す件数を反映の前に数えておきます。
一括編集で直した値は、後から元に戻せますか。
一括編集のヘルプには、値の編集を取り消す方法は書かれていません。記録そのものの削除は、復元できる削除だと書いています。反映の前の値を変更票に残しておくと、戻すときの手がかりになります。
出典・編集情報
記事の調査で確認した一次資料です。資料の公開・更新時期と、調査時の確認日を分けて記載しています。
- Format import files
HubSpot · Updated 2026-09-11
確認日 2026-11-08 - Bulk edit records
HubSpot · Updated 2026-10-01
確認日 2026-11-08