メインコンテンツへスキップ
メニュー

AIへの指示を分ける基準:問い合わせの仕分けから切り出す

AIへの指示は、結果が意図と違ったときに、直す箇所を絞れる仕事から分けます。

この記事の要点

  • 分類表を残し、仕分けと返信のどちらに誤りがあるかを見る
  • 毎日直している問い合わせの仕分けだけを分ける
  • 指示を増やした後は、修正と受け渡しの手間を比べる

全体像図を準備中

目次

分類表を残すと、直す先を絞れる

A&Aの考え方

ここでいう指示の分割とは、AIに任せる仕事ごとに、頼む内容と確かめる結果を分けることです。問い合わせなら、分類表と返信案を別々に残すと、どちらから直すかを判断できます。

仮想例

朝の問い合わせを仕分けて返信案まで作る指示に、請求の確認や会議の要約も足してきたとします。返信案が意図と違うたびに指示を足しても、分類を間違えたのか、文面だけを間違えたのかは、最後の返信案だけでは分からないことがあります。

出典に基づく事実

Anthropicの日本チームの営業担当者は、各エージェントに一つの仕事を任せています。エージェントとは、仕事を任せるAIの仕組みです。担当者は、仕事を絞ると、何かがおかしいときにも動きを追いやすいと説明しています。

Anthropic ↗

出典に基づく事実

指示を更新せずに足し続けることも、よくある失敗として挙げています。

Anthropic ↗

A&Aの考え方

これは担当者自身による運用の報告で、分割した場合としない場合を比較した実験ではありません。

A&Aの考え方

この記事の書き手であるAutomate & Augment(A&A)は、まず途中の結果を確認できるか確かめるとよいと考えます。別のAIを増やす前に、一つの指示の中でも、分類表を出してから返信案を作る形にできます。

仮想例

たとえば、制作会社に「納品した画像の差し替えを頼みたい」というメールが来たとします。分類表が「新規の相談」なら、分類の基準や読み取った内容を先に見ます。「納品後の修正」と正しく分類しているのに、新規の商談へ誘う返信になっていれば、返信の指示を見ます。

A&Aの考え方

分ければ原因が必ず一つになるわけではありません。分類の基準が古い、元のメールが欠けている、分類表が返信を作るAIに渡っていない、といった原因も残ります。分類表は、原因を断定するためではなく、最初に見る場所を選ぶために残します。

A&Aの考え方

会社の情報を毎回どう渡すかは「AIに毎回同じ説明をしない:会社の情報は3つに分けて渡す」で扱っています。ここで決めるのは資料の置き方ではなく、毎日の仕事をどこで分ければ直しやすいかです。

毎日直す仕分けだけを先に分ける

A&Aの考え方

最初に分けるのは、毎日動かしていて、繰り返し直している仕事です。問い合わせの仕分けを毎朝直しているなら、そこだけを切り出し、返信の下書きや時々頼む会議の要約は、今の使い方を続けます。

A&Aの考え方

A&Aの設計案では、仕事の名前よりも、何を受け取り、何を返すかで区切ります。「営業を任せる」だけでは、どこまでやれば仕事が終わるのか分かりません。「届いたメールを読み、分類表を返す」なら、返信を書き始める前に結果を確かめられます。

仮想例

制作会社の仮の例では、分類表には、元のメール、分類、判断の理由、保留かどうかを残します。分類は「新規の相談」「進行中の案件」「納品後の修正」です。元のメールを確認できる形にし、AIの短い要約だけを次へ渡さないようにします。

仮想例

仕分けを任せる指示には、分類の基準と、決められないときは保留にすることを書きます。返信を書く指示には、分類表を受け取り、保留なら自分で分類を決めずに担当者へ戻すことを書きます。どちらも顧客への送信はしません。

仮想例

同じ例で、「この前の件を変えたい」とだけ届いたら、案件が分からないまま分類を確定させません。分類表を保留にし、経営者が元のやり取りを確かめます。返信を書くAIにもう一度推測させると、どこで判断が変わったかを追いにくくなるためです。

仮想例

二つの仕事に分けても、分類の基準を二か所で別々に更新する必要はありません。基準の正本は一つにして、返信を書くAIは確定した分類を使います。基準を変えたときは、以前の分類表にもそのまま当てはめてよいかを確かめます。

仮想例

最初は、経営者が分類表を見てから、次のAIへ渡す形でも試せます。自動で受け渡す仕組みを作るのは、表に必要な内容と保留の扱いが分かってからです。大企業と同じ顧客管理ソフトや自動実行の基盤をそろえる話ではありません。

A&Aの考え方

外注先に作ってもらう方式や検収条件は、関連記事の「AIエージェントかワークフローか:外注の見積書に書かせる検収条件」が扱います。本稿の表は、外注する前に経営者自身が、分ける仕事と残す仕事を決めるためのものです。

A&Aの設計案:問い合わせの仕分けを分けるか、今の指示に残すか
判断の材料分けずに残す仕分けだけを分ける
結果の確かめ方今の指示で分類表と返信案を見分けられる返信だけでは原因が分からず、分類表を別に確かめたい
修正が起きる仕事一つの作業で、直す機会も少ない毎日動く仕分けを繰り返し直している
増える手間指示を整理する手間で収まる表の受け渡しと確認を含めても扱いやすい

修正と受け渡しの手間を一緒に比べる

A&Aの考え方

分割を続けるかは、直す手間だけでなく、受け渡しと確認の手間も含めて決めます。分類の修正が楽になっても、毎朝表を探して渡す時間が増えれば、経営者の負担は軽くならないことがあります。

出典に基づく事実

Anthropicは、2024年の設計記事で、最も簡単な方法から始め、必要になったときだけ複雑にするよう勧めています。

Anthropic ↗

A&Aの考え方

本稿で参考にするのは、この設計の原則です。当時の製品や構成を現在も推奨するものではありません。

仮想例

A&Aの試し方では、以前に自分で直した問い合わせを使います。同じメールと同じ分類基準を、分ける前の指示と分けた後の指示に渡します。分類が正しかったかを比べます。返信案を送れる内容に直すまでの作業も比べます。

仮想例

分類表が間違っていた場合は、人が直した分類表を、返信を書くAIへ渡し直します。それでも返信が意図と違うなら、分類だけを直しても解決していません。正しい表が渡ったかを確かめてから、返信の指示を見る順番になります。

仮想例

残す記録は、入力したメール、使った指示の版、分類表、返信案、直した箇所です。かかった時間は、原因を探す時間、修正する時間、受け渡して確認する時間に分けて記録します。利用料も別に残せば、手間が減って費用が増えた場合に判断できます。

A&Aの考え方

一度の成功だけで分割の効果を判断せず、普段の仕事でも同じように直す先を絞れるかを見ます。短縮した時間や誤りの割合は、ここでは測っていません。この表は比較のための設計案で、効果の保証ではありません。

A&Aの考え方

任せる作業が一日一つで、修正が月に数回なら、分けない選択もあります。長い指示を整理し、古い条件を更新するだけで済むかもしれません。仕事の量や文章の長さだけでは、分ける理由になりません。

A&Aの考え方

分けた後に毎回同じ資料を読み直したり、もう一方のAIの結果を待ったりする負担の方が大きくなったら、まとめ直す余地があります。AIの数を増やすことが目的ではなく、自分が間違いを見つけて直せる形を残すことが目的です。

分ける仕事と残す仕事を決める

A&Aの考え方

分類表と返信案を残すと、仕分けと返信のどちらから直すかを選べます。

最初に分けるのは、毎日直している仕分けだけです。返信の下書きや時々頼む仕事は、当面は今の使い方を続けられます。 分割を続けるかは、原因を探す手間、直す手間、受け渡して確認する手間を合わせて決めます。

よくある質問

指示が何文字を超えたら分けますか。

文字数だけでは決めません。分類表などの途中の結果を残しても、直す場所が分からないままかどうかを見ます。文字数の上限を示す比較実験は、この記事では扱っていません。

別のAIサービスを契約する必要がありますか。

この分け方を試すために、別のサービスを買う必要はありません。まずは今の道具で仕事ごとの指示を分け、人が結果を渡す形を試せます。自動実行に進む場合の機能と費用は別途確認します。

料金表など、両方で使う情報は複製しますか。

正本を一つにして、必要な仕事から参照する設計にします。複製した料金表を別々に直すと食い違いが残り得ます。共有する情報の誤りは、仕事を分けただけでは解決しません。

出典・編集情報

記事の調査で確認した一次資料です。資料の公開・更新時期と、調査時の確認日を分けて記載しています。

  1. How an Anthropic BDR in Japan runs his day with Claude Managed Agents

    Anthropic · 2026-10-16

    確認日 2026-10-29
  2. Building effective agents

    Anthropic · 2024-12-19

    確認日 2026-10-29

編集方針

← 記事一覧へ